第6章 summer memory①
「・・・は?」
「ただ仕事のことで相談乗って貰ってただけだから」
仕事・・・ではないけどね。あなたの事ですなんてもっと言えないし。
「相談・・・」
そのワードを呟くと、及川さんは明らかに解決した顔をした。
「あーーっそうなんだ〜、ま、別にどうでもいいんだけどねっ」
頭の後ろで手を組んで、鼻歌を歌い出す及川さん。
さっきとは打って変わって上機嫌だ。
一体なんなんだろう・・・もしかして・・・ーーー
「私と国見くんが仲良いの、嫉妬してた?」
「はぁ!?んなわけ全っ然ないから!たまたま昼の屋上で仲良く話してんの見て、ちょっとムカついただけだから!」
ムカついたって何。中学生みたい。
ぷっと吹き出してしまう。
あまりにも、心の声が出てしまっていて。
「何笑ってんのさ、りおのくせに〜っ」
「ごめんごめんっ。ひゃ、ほっぺたつねんないで〜っ」
なんで嫉妬したのかはわからないけど、
私たちの距離は、少しずつ縮まっているのを感じたーーー・・・