第86章 テストのヒトコマ
「凄い!私揃えられへんくて一生出来る気もしてへんくて……」
「…………」
私を見詰める彼の視線は確実に私を小馬鹿にしている……解る……解るぞ………
(クソぅ………絶対なぞなぞでギャフンと言わせてやる……!!!)
先ずはド定番から攻める
「イルミさん。なぞなぞです。パンはパンでも食べられないパンはなーんだ」
「何突然」
「なぞなぞです」
「パン……」
「はい」
「石パン」
「ブッブー!!正解はフライパンでしたぁー!!!」
私は今非常にウザい表情をしているだろう……証拠に彼の眉が潜められる
「……フライパンはパンじゃないよ、沙夜子大丈夫?」
「でも答えが書いてるんですよ?なぞなぞってこういう文字をかけた物なんですよ、……て言うか石パンって何ですか……?」
「熊○菓子店の石パン。香川県にある老舗らしいけど……知らないの?」
「……知りません」
(逆になんで知ってるの………)
「ハンマーで叩いても割れないらしいよ。俺は平気だろうけど沙夜子は食べられないだろうね」
「へ………へぇ………」
(………無駄知識ッ!!!なんで世間知らずやのにそんな情報だけ蓄えてるんよ……!!!)
なんて考えたが彼のドヤ顔があまりにも可愛かったので言葉には出さずに次のページへ進む
「次……カメとラクダとサイが買い物をしています。何を買うのでしょうか?」
「動物は買い物なんて出来ないよ。」
「………」
私は静かになぞなぞの本を閉じた
彼になぞなぞは不向きだという事が解った