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ここは私の部屋です【HUNTER×HUNTER】

第34章 牧場の動物達






そして意外にも彼はウサギを気に入りじっと見詰めては撫でていた

(イルミさんとウサギ………めちゃ可愛い………)


なんて考えたが口には出さなかった


___________"



帰宅して夕食を終え
洗い物をしているとカラカラと回し車の音が聞こえる

彼はその様子をじっと眺めているが何を考えているのだろう


座椅子に座る彼の隣へ腰を下ろし聞いてみる事にした


「イルミさんは動物好きですか?」

「嫌いでは無いよ」

「ハムスター可愛いですか?」

「可愛いかな」

「!!ライオネル親方可愛いですか!」

「普通」

「………え……。………イルミさん今何考えてるんですか?」

「知ってどうするの?」

「うーん、知りたいから聞いただけでどうもしないです」

「何も考えてないよ」


何故だ。
ハムスターは可愛いのではないのか……何故ライオネル親方は普通なのだろう……
考えている事も教えてはくれなかった……彼が解らない


「親方だってあんなに可愛いのになぁ………」

「………」


思わず漏らすと彼は何故か昼間と同じ様に私の頭を撫でた


「………あの、何で私のこと撫でるんですか」

「気分」

「そうですか………」


(どんな気分やねん………嬉しいけど照れるやん………)


彼が一体何を考え行動しているのか私には宇宙の様に果てしなく理解に遠く
掴み所の無い彼にもどかしい気持ちを抱いたのは私が欲張りになってしまっているのだろうか
好き過ぎる故に両想いなのかはっきりと確信が持てないのも原因かもしれない


もっともっと彼を知りたいのに縮まらない距離に溜息が漏れた



(………でもまぁ……目標は達成かな……?)

ポジティブに考えれば可愛い彼とフワフワな動物達の可愛いショットを撮れたのは称賛物だし
少しでも触れ合う事に抵抗が無くなっただけでも大きな進歩なのだ


……これ以上恋心が全面に出ぬ様に抑えつつ私はテレビ画面から目線を外す事は無かった



_________"



(お前は良いよね。俺が居なくなっても傍に居られるんだから。………優しくなんてしてやらないからね)



カラカラと回し車の鳴るケージを眺めつつ思った事は言葉には成らなかった





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