第10章 〜零との日常〜※R18
透さんではなく、零さんが入院している間、これからどうしようかと色々話し合っていた。
零「俺を死んだことにしなくてはならないから、赤...じゃなくて沖矢さんたちとは関われないですし、真恋音も、咲璃愛さんとは関わらない方がいいです。」
そう零さんに言われて、首を傾げた。
『うん、何故ですか?』
零「全く同じ姿で、同じ声で目の前に現れたこの間死んだ筈の人間を受け入れられると思いますか?」
ふと考えて、ありえない事かと思った。
『そうですよね、仕事とかはどうしますか?私は大手の会社で地方にも子会社があるので移動することも可能なんですけれど。』
零さんは公安の人なのに、大丈夫なのかなと思ってしまう。
零「俺は元の生活が出来るまで仕事は出来ないから、貯金でなんとかなりますよ、ポアロでバイトもしていて、私立探偵でクライアントさんからも頂いて、尚且つ本職と組織の仕事でも、毎月多額の給与をされていた訳ですからね。」
『そう、なんですね、ちなみに幾らくらいあるんですか?私も結構、社会人1年目とは思えないくらいの貯金がありますけれど。』
零「軽く三階建ての家が建てれるくらいですかね。」
『私もマンション1室買えるくらいですね。』
二人の金額を聞いて、二人とも同時に驚いた。
『挙式、挙げたかったなぁ。』
挙げられないと分かっていても挙げたいと思ってしまう。みんなに祝福されたかった。この恋は間違いなんかじゃなかったと。みんなに思って貰いたかった。
零「すいません、こんな職業で、まともな恋人をしてあげられなくて。写真だけ、撮りましょうか、ウエディングドレスをきて、僕はタキシードを着て。後になってその写真を見て、幸せだったと思えるように。」
零さんから提案を受けて、それで充分だと思い、二つ返事で了承した。
『こんな職業なんかじゃありませんよ、立派なお仕事です。今までお疲れさまでした。ゆっくり休んで下さいね...。』
零「暫くはそうさせて貰います。今後の事は風見達と相談して決めますね。組織の壊滅はコナンくんと、あの男に任せますよ。」
『コナンくんですか、1度だけ会った事があります。すごく賢い子でした。あの男とは?』
零『沖矢昴ですよ。あの二人に任せておけば、大丈夫でしょう。』