第5章 ~裏切り〜
あんなに激しく愛されてから、数日後、私は咲璃愛と一緒にポアロへと来ていた。
咲「それで?この間の夜どうだった?安室さん優しかった?」
早速か、と思うほど、来ると分かっていた質問を出される。
『優しくはなかった。余裕なさそうではあったけど。そっちこそ、沖矢さんとはどうなの?てか、ちゃんと生理きた?』
咲「まぁぼちぼち。まだですけど?そろそろやばいかなぁって、検査薬買うつもりだよ。てか、今日安室さん居ないね。」
『うん、大事な用があるからって、今日はポアロに居ないからねって言われたよ。今朝。』
咲「今朝〜!?また今日も泊まったわけ?」
ありえない!と言った様子で私の顔を見てくる。
『ちっ、違うよ!今朝電話がかかってきて、暫く探偵業が忙しいから、ポアロは休むって。私にも会えないって言われた。連絡はするからって。』
咲「さぞかし寂しかろう?ほれほれ、今日は咲璃愛様の家に泊まるかね?」
『いいの?ありがとぉ。でも1回透さん家に行かなきゃ!』
なんで?と咲璃愛は問いかけてくる。
『大尉を透さんが預かってるから、ご飯あげに行かないと!』
咲璃愛は納得したようで、じゃぁ、今日の夜、いつでもいいから、私の家に来てねっと言われた。
この間教えて貰った、透さんのマンションへと向かう。オートロック付きの高級マンション。29歳でアルバイトしかしてないのに、本当に謎すぎる。
カチャッ────。
『お邪魔します。大尉いる?』
私は広い家の中を歩き回って探す。そして、やっと大尉を見つけた。
大「にゃ〜。」
『ご飯置いていくね?今日も透さんは家に帰ってきてないのかな。』
辺りを見回す、けど生活している感じのものは何ひとつ置かれていなかった。殺風景というか、まぁシックな感じだとも言えるけど。
と、そこにガチャっと音がして、ただいま〜という声が聞こえた。
『あ、透さん帰ってきた!』
でもよく聞いていると、女の人の声も聞こえてくる。
?「バーボン貴方、なんで家に女物の靴がある訳?」
バーボン?お酒の話?でもなんだろう。とにかく隠れよう!
バ「あぁ、最近保護している猫がいまして、それを飼育してくれるボランティアさんですよ。」
え、彼女って言わないの?これから何をするの?