第4章 〜気になる関係〜※R18
チュンチュン────。
小鳥の囀りが聞こえる。朝の日差し。私はゆっくりと目を開ける。
『朝か。昨日どうやって...?安室さんが家に居たような。』
あまり記憶が無い私は、部屋をキョロキョロと見回す。ふと見つけたのは、机の上の見慣れない置き手紙。
────真恋音さんへ────
昨日はいろいろと、ありがとうございます。よく眠られているので、起こさずに帰りますね。鍵は家のポストに入れてあります。
────安室透────
昨日?いろいろとってなんだろう。感謝される事をしてるのなら良かった。記憶が飛ぶほど、疲れてたのかな。
『てか今何時?』
ふと時計を見ると10時過ぎ。
『やばっ!今日3限からなのに!』
もう、何で起こしてくれなかったのよ!と居ない安室さんにケチをつける。私は急いで、顔を洗い、朝食を食べ、歯磨きをし、手薄な化粧をして、家を飛び出した。
『間に合った〜。』
と時計を見るとほんとにギリギリだった。
無事に講義を終えた私は、咲璃愛に連絡を取る。
《昨日の事なんだけど、安室さんを家に上げたらしいんだ、でもそっからの記憶が全然ないの!どうすればいい?》
ピコン────。
咲〈いきなりの急展開だね!記憶がないって、何されたかわかんないじゃん!?安室さんに直接聞いてみれば?〉
そっか、直接聞くか、感謝される事だもん。別に変なことじゃ無さそうだし。
《そうするよ!ありがとう!咲璃愛も沖矢さんとのデート頑張ってね!》
ピコン────。
咲〈うん!また、水曜になったら、どうなったか連絡するよ!真恋音もポアロに行ってみれば?〉
《時間がある時に行ってみる!》
と、そこで連絡のやり取りは終わった。
ほんとに私は、何したんだろう。私は家に帰ろうと思って、大学を出た。家の付近に来ると、朝には無かった車が止まっている。あれ、あの車、安室さんの────?
近くにいって確認するとやっぱり安室さんの車だった。でも、本人は車に乗っていないようだったので、私は家に帰ろうとする。と私の家の前で、ずっと立っている人がいた。
『安室さん?』
透「やっと帰って来ましたね。」
『いつ頃から待たれてたんですか?』
透「そんなには待ってませんが、ちょっと前です。」
『あのー、立ち話もなんですし、上がっていきません?』