第3章 レイラ
(………っ?!)
ガバッ、っと少年が起き上がると、昨日の声の主がいた。
「あっ、急に動いちゃダメだよ。まだ寝てて。」
「…………あんたは……」
そう聞くと、声の主は笑いながら
「うち?うちはレイラ!よろしくね!」
と、声の主、レイラは気さくに答えた。
「あなたは?名前、教えてよ!」
「………………ジャーファル……。」
「ジャーファル、ね!ねぇ、昨日の殺人未遂事件、あなたが犯人なんでしょ?」
笑いながら問いかけてくるレイラにジャーファルは警戒を強める。
それもそのはず。いきなり、殺人未遂事件の犯人だろう、と言われて、警戒しない人がいるわけがない。
ましてや、図星なのだから。