第4章 誘拐
(………これしか無いか。)
この力を使うと、すっごく疲れる。
だけど、ジャーファルの為なら………………
金属の指輪をはめ、叫ぶ。
「………生還と死去の精霊よ。汝と汝の眷属に命ず。我が魔力(マゴイ)を糧として、我が意志に大いなる力を与えよ。出でよ。ガーリァ!!」
ゴォッ
ガーリァが完全に憑依した事を確認し、命令する。
「ガーリァ、ジャーファルをうちまで連れてって。」
『了解した。』
見た目はうちだけど、中身はガーリァ。
ガーリァはジャーファルをひょいっと持ち上げ、うちの方向に走っていった。