第1章 1
私の名前は神田絢架。15歳。春からは高校生になる。
私には、家族がいない。
というより、血の繋がった人間がこの世には1人もいない。
お母さんは、私を生んでまもなく病気で死んでしまった。
お父さんは、私が5歳の時に事故に遭い、この世を去った。
それ以来、私はずっと、おばあちゃんに育てられてきた。
おばあちゃんにとって、孫は私1人だから、とても可愛がってくれた。
でも、悪いことをしたらしっかり叱ってくれたりしたから
おばあちゃんは私の親の様なものだった。
私は、そんな優しいおばあちゃんが大好きだった。