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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第5章 激情



「呆れたわ。女性相手にこんな手荒なことをするなんて」


後ろ手を組まれて身動きが取れないリデルは、その整った顔を歪めながらペンギンに悪態をついた。

多分私でも、ペンギンには勝てないだろうな。

ナツは床に頬を押し付けているリデルを横目に、切り裂かれてしまった服を胸元で抑えペンギンの元へと移動する。


「あのさ、別にお前のする事とやかく言うつもりはねぇよ」


ペンギンの彼女の手首を掴む手は、傍目で見ていても結構な力が込められている事が分かる。

やる気のないいつもの表情に戻った彼は、やはり結構ご立腹なようだ。
こんなペンギン初めて見た。


「届かねぇ身勝手な気持ち、人に押し付けんな。お前の願望実現させてぇなら、取る行動もその相手も、これじゃねぇだろ」


……意外だ。
ペンギンは実は、普段ふざけてるだけで

色々とちゃんと考えてる人なのかもしれない。


その言葉に黙りこんでしまったリデルを尻目に、ペンギンは私の肩を抱いて部屋を後にした。
その時見えた彼女の顔は、
苦虫を噛んだような、それでいて悔しそうな顔をしていた。














ペンギンはそのあと更衣室まで付き添ってくれて、着替えが終わるまで待っていてくれた。

お礼を伝えると、何てことないようにいーえとだけ返事が返ってくる。

心配してくれてるのか、受付まで送ってくれたペンギンは先に戻ってきていたベポを呼ぶと
何かを耳打ちしていた。


「すいません、これ紹介状なんですけどどこへ行けば良いですか?」

「あ、はい。耳鼻科ですね。それなら……」


早めに来院してきた午後一番の外来患者への案内をしていると、ペンギンの姿はもう受付にはなくなっていた。

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