Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第11章 番外編
「明日、どこか行きてェ場所あんのか」
二人分のお茶菓子を完食し終えたナツが幸せそうに緑茶を啜っていると、呆れ顔でそれを見守っていたローが口を開く。
見て回るところなんて山程あるだろうと録に予定も決めずに出発した為、まだ明日の予定は白紙。
ナツはごそごそと情報誌を出して来ては片方のページを隠すように折りたたみローにそれを見せた。
「うーん…このレストラ「スイーツバイキングは禁止だと言ったよな?」
まだ最後まで言っていない。
それなのに選択肢を消された。
このレストランがスイーツバイキングの店だとバレれば即刻却下されると思い外観の写真だけが載っているページを見せたのに…
まさかローはここら辺の食事スポットを全てリサーチ済みなのか?
DO☆N☆BI☆KI!!
ドン引きだ。
うん、ドン引き。
そこまでするか?普通。
なんて執念だ。
「じゃぁ、洞窟とか?後はオルゴール館?」
「おまえ、音楽なんて興味あんのか」
「む、失礼だな。音楽くらい聴くよ」
「…何聞くんだよ」
「えっ……ク、クラシック系とか?」
「…系って何だ系って。おまえ絶対クラシックの意味分かってねェだろ」
一緒に暮らすようになって随分経つ。
しかしナツが音楽を聴いてるところなど一度たりとも見たことがない。
何なら前世での彼女の一生を思い返してもない。
そんな趣溢れる趣味よりも食い気。
行きたいと言ったオルゴール館も、どちらかと言えば曲よりもその雰囲気に関心を示したんだろう。