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Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】

第8章 ロー



離れて暮らすようになり
たまに電話での近況報告を受けたり、一緒に酒を酌み交わすようになってから

ローの口から夢の話を聞くことはなくなっていた。

大人になり、流石に夢の内容が前世での出来事だとは思えなくなったのかもしれない。

そう思っていた。

しかしひと月程前から
ローはまた、夢の中の話をするようになった。

探していた彼女が見つかった、と。
しかし、彼女には前世の記憶がないらしい。

至って真面目な様子で相談してくる息子に、そりゃそうだろうと内心激しく突っ込みを入れたのを覚えている。

自分にも、ローを庇って命を落としたらしい前世の記憶はない。
そうそう前世の記憶を持つ人間が何人も居て、ましてやそうであって欲しいと願う人物を特定してそれを望むのは酷だろう。

本気で頭を悩ませているらしいローに、この子意外と天然だったらしいと

電話で顔が見えないのを良いことに、可愛らしい息子の一面に顔を綻ばせたのは内緒の話だ。

ローはやっと巡り会えた前世の恋人の生まれ変わりの彼女を、ナツと呼んでいた。

ドフィに胸を撃たれ、瀕死の状態の彼女こそが、ローの愛していた人物なのだろう。

彼女がここで死ぬようなことになれば…



思い浮かんでしまった最悪の結末をかき消すように、頭を振った。

今はローを信じるしかない。
最愛の女性の命を左右する手術に挑むローの心境を考えると、胸が痛んだ。


頼むから死ぬんじゃねぇぞ。
ローのためにも、お前自身のためにも。


コラソンはそう願いながら、ローが呼びつけた外科医に案内され
処置室へとついて行った。


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