Why大奥!?Trafalgar医院【ONE PIECE 】
第8章 ロー
「取り合えず、出ましょうか」
そう言うや否や、ナツは意図も簡単に縄を解いた。
そして隠し持っていたピックのようなもので牢の鍵を開ける。
「…は?」
その様子を、お向かいのドジっ子は驚いたような表情で見ていた。
それもそうだろう。
たより無さそうな年頃の女が、改造済みらしい腕時計で縄を解き
ワンピースの胸元に手を突っ込んだかと思えば、下着の中に隠し持っていたらしいピックを迷うことなく錠穴に差し込んだのだから。
ちなみに。
鍵が開くまでの時間、およそ8秒。
ナツは看護師達からのバリエーション豊富な嫌がらせ&監禁事件を得て、更にパワーアップしていた。
時は溯ること少し前。
ローは目を覚まし飛び起きた。
気を失う前までドフラミンゴが座っていた椅子に、彼の姿はない。
背後からの奇襲とはいえ呆気なく意識を飛ばした。
ドフラミンゴがやりそうな手口にも、気付けなかった。
ローは己の慢心を悔い、舌を打った。
まだ頭は痛むものの、そんなことを言っている場合ではない。
起き上がり、ドフラミンゴが居そうな場所に検討をつける。
彼の拠点の中で、ここから近い場所。
それは1つしかない。
簡単に目星の付く場所だからこそ、追ってこれないように気を失わせたのだろう。
ローは焦る気持ちを抑え、車に乗り込みホテルを後にした。