第3章 はじめまして
部活に新入生がやってきた。
集まった数十人の中で、本入部まで行くのは何人いるかな。
まだ全員が揃わない体育館の隅で新入部員を眺めていると、ふと声がかかった。
?「あの、入学式ではありがとうございました」
『あ、あの時の迷子くん。バレー部入ったんだね』
?「はい」
及「国見ちゃーん、やっぱり国見ちゃんだったんだね」
国「なにがですか」
岩「入学式の時ユキがお前にあげた塩キャラメル、及川があげたやつだったんだよ」
国「あ、岩泉さん、お久しぶりです。そうだったんですね」
『なに、2人の後輩?』
及「そう。国見ちゃん。あと…おーい金田一!」
徹が呼ぶと背の高い子がやって来た。
及「この子。金田一」
金「うっす」
『仲良いんだね』
私の発言にちょっと嬉しそうな金田一くんと、顔を顰める国見くん。
対照的な2人だ。