第11章 球技大会
『あ、今日球技大会だった』
体育館は球技大会の準備がしてあって使えないから今日は朝練がなかったのに、すっかり忘れて来てしまった。
とりあえず部室の掃除をし終えると、微かに音が聞こえる体育館を不思議に思ってそっと扉を開けてみる。
『…あんたたちアホなの?』
及「うん、それユキちゃんもだから」
花「結局いつものメンバー集合かよっ」
岩「ったく、揃いも揃って」
松「ま、そんな気はしてたけどな」
制服でバレーをするアホ4人が居ました。
『今日朝練休みだよ?』
岩「あー…」
花「つい?」
松「癖っつうか…」
及「ユキちゃんも来てるしね?」
『あー…つい?』
岩「ユキは何してたんだよ」
『部室の掃除』
「「「あざーっす」」」
『……ふはっ』
こいつらどんだけバレー馬鹿だよって思ったけど、よくよく考えたら私も負けないくらいこいつらのバレーが好きだし、部室の掃除もいつもの事なのに揃ってお礼を言う姿を見たら、なんだか笑えてきた。
そのままみんなで体育館で爆笑して、ようやく落ち着いた頃には一般の生徒が登校してくる時間になった。
及「そういえばさ、今日の球技大会みんな何に出るの?」
『そんなのもちろん…』
『「「バレーっしょ!!」」』
及「だと思ったけどねー」
『あ、はじめは野球もだよね?』
岩「おう。優勝はうちのクラスだからな」
松「バレーでは負けねえし」
花「俺だって」
及「ま、及川さんのクラスが勝つけどねっ」
そんな他愛もない会話をしながら、みんなで揃って教室に向かった。