第9章 差し入れ
ピンポーン…
きっとみんなが集まってるのはココだろうな。
「あらユキちゃん」
『こんにちは。みんな来てますか?』
「来てるわよ。上がって上がって」
『おじゃまします』
『あの、これ切ってもらいたいんですけど…』
「はいはーい。じゃあついでに持って行ってくれるかしら?」
『はい。あ、よかったら一切れ食べてください』
「いいの?ありがとう」
『じゃあ持って行きますね』
徹のお母さんと少し話してから、部屋の扉をノックして入る。
及「今勉強中だって…ってユキちゃん!?」
『勉強頑張ってるみんなに差し入れでーす』
花「まじ?なになにー?」
岩「よくここだってわかったな」
松「てか用事は終わったのか?」
『用事は終わったよ。集まるなら徹の家ばっかじゃん。はい、アップルパイ』
いただきまーす。と美味しそうに食べてくれると、作った甲斐があるもんだよね。
みんな、あっという間に食べ終わってるし。
及「そういえばユキちゃんは課題終わったの?」
『そんなのGW前に終わらせてるにきまってるじゃん』
花「まじかよ」
岩「そういやぁ授業の合間になんかやってたな」
『みんなの合宿に専念したかったし』
松「さすが我がマネージャーだな」
そして私は、課題の分からないところを教えることになった。
いや、こうなるってわかってたしね。
きっちり終わらせないと、明日からまた学校だし。
でも、最後は結局こうやってみんなの所に来るんだもん。
私もやっぱりこの場所が好きなんだよなぁ。