第8章 練習試合〜vs音駒〜
あの後私が夕飯の準備をすると言ったら、研磨もついてきた。
『あれ?そういえば、音駒のみんなは夕食どうするの?』
研「さあ。クロに聞いてみようか?」
『うん、お願い』
調理場で椅子に座っていた研磨がすぐに電話をかけてくれる。
その間にも私は大量の食事を作り上げる。
研「ユキがいいなら食べてくって。帰りは青城のコーチがバスで送ってくれるみたい」
『りょーかい。私は大丈夫って言っといて』
フライパンを振りながら答えれば、わかった。と言った研磨は少し話してすぐに電話を切った。
『そういえば今更だけど、研磨って何が好きなの?』
研「…アップルパイ」
『ほんと?今家に親戚から送られてきたリンゴが大量にあるんだけど、作ったら食べてくれる?』
研「食べたい…けど、明後日帰るよ」
『明後日なら部活休みだから、作って持ってくよ。明後日はどこで試合やるの?』
研「烏野総合…なんとかってとこ」
『烏野総合運動公園ね。お昼過ぎには行けると思うから』
うん。と嬉しそうな研磨の頭を撫でながら、ふふ。と微笑む。
少しして、バタバタと足音が聞こえたと思ったら、
黒「研磨はここかーっ!?」
及「俺のユキちゃんと2人っきりとか許さないからねー!」
煩い主将2人が食堂に入ってきた。
その後ろから、他の部員たちもゾロゾロと入ってくる。
もうそんな時間か。
研「クロ煩い」
『私は徹のじゃないから』
2人で調理場から出て、煩い2人を上手く否しながら食事に取り掛かる。