第6章 練習試合〜vs烏野〜
第3セットが始まる頃に病院から帰ってきた徹が最後ピンチサーバーで入ったけど、結果は1-2で負け。
『烏野強かったね』
岩「そうだな。影山だけじゃなかったな」
松「あの坊主のスパイク強烈だったわ」
花「主将のレシーブも安定してたし。…てか、及川は?」
貴大の言葉に辺りを見回すも、見当たらない。
岩「ユキ、見てきてくれ」
たぶん校門で烏野に絡んでる。と言ったはじめに頷いて校門に向かう。
うん、居た。さすがはじめ。
及「俺はこのクソ可愛い後輩を、公式戦で同じセッターとして正々堂々叩き潰したいんだからサ」
『じゃあ逆に叩き潰されないようにミーティングしますよー』
烏野の人たちの後ろから声をかければ、徹はもちろん烏野の人たちもびっくりしてる。
及「あっユキちゃん!迎えに来てくれたの?」
『はじめが怒ってるよ』
及「げっ」
顔を顰めた徹は、
及「大会までもう時間はない。どうするのか楽しみにしてるよ」
烏野に告げてから、私の肩を組んで体育館に向かう。
…と、その前に。
『すみません、こんな主将で。…IH予選では負けませんから』
頭を下げた後、ニッと挑戦的に笑って、徹に軽く腹パンをする。
そして、急な衝撃にお腹を押さえてうずくまる徹を置いて体育館に向かう。