第4章 呼び出し
教室に戻ると、
岩「ユキお前、どこ行ってたんだ?」
はじめが慌てたように聞いてきた。
いつも屋上で集まってお昼を食べてるから、私がいなくて心配したのかな?
『んー?天気いいから中庭で寝ちゃってたんだよねー』
岩「はぁー…なら連絡くらいしろよな」
ごめんごめん。と軽く謝りながら席につく。
はじめはいい意味で素直なとこあるから、たぶんバレてない。
これが徹とか一静だとバレる可能性が高いけどね。
少し話してると予鈴が鳴って、はじめも自分の席に戻る。
机から教科書を取り出そうとして、ブレザーからチラッと見える包帯を眺める。
心配そうな不安そうな、どことなく怒りを含んだ英の表情。
いつも無表情なのが嘘みたいにわかり易かった。
新しくできた可愛い後輩。
少し歪な包帯を見て、英を思い出して小さく微笑んだ。