第3章 はじめまして
次の日、やっぱりマネージャー希望の女子が10人程やって来た。
これくらいなら顔覚えれるからノート要らないか。
『3年の岡崎ユキです。まずはドリンク作りに行きます』
体育館を出て水道に向かうと、付いてこない子が3人。はい、アウト。
体育館に戻って、休憩の時に脇目も振らず「及川さんっ、ドリンクです♡」「タオル使ってくださいっ」って言ってるあの2人もアウト。
岩「…ユキ」
1.2年にもドリンクを渡し終わると、徹の方をチラッと見ながらはじめが隣に来た。
『既に半分アウト。今年も全滅かなぁ』
肩をすくめて言えば、はじめは無言で私の頭をポンポンとしてから戻っていった。
次の日、「思ってたより体育館で及川さんのこと応援できないのでマネ辞めます」と言ってきた2人を見送る。
残った3人とマネージャー業をするも、洗濯する時は「体育館で見学してます」やら、部室の掃除する時は「体育館に忘れ物しました」やら、挙句の果てには「マネージャーって及川さんを誰よりも一番近くで見れるからいいですよね」って。
いや、私は徹とか興味ないし。てか、それ私に言うなよ。
『あなたたちも入部させてあげられない。明日から来なくていいから』
ほら、やっぱり全滅。
今年も1人でマネージャー頑張りまーす。