Delicate love * pink *【気象系bl】
第2章 離れる、なんて。( S*J ver. )
水を飲んですぐ、翔くんが用意してくれてあったお風呂にふたりで入る。
お互いに体を洗いあって、
髪の毛も乾かしあって、
手を繋いで寝室へ戻る。
ベットに潜り込むと、
翔くんがぎゅっと抱き締めてくれる。
きっと、今日俺が少し甘えただってことを分かってくれたんだ。
やっぱちょっとこっぱずかしくて、
うつむいたまま翔くんの胸に顔を埋めた。
微かに香る、せっけんの香り。
俺とおんなじ香りがするだけで少し嬉しい。
すぅ、っと息を吸って胸いっぱいに翔くんを感じる。
どこか暖かくて、優しい。
「翔くんて、あったかいよね。」
「あ、え、ごめん暑い??」
なんて急に抱き締めてくれてた腕の力を緩めて離れていこうとするから慌てて引き留める。
そのまま、今度は俺の方から抱きついていった。
「違う。これがいいの。」
照れ隠しにぎゅっと腕に力を入れると、
ふふっと笑って頭を撫でてくれた。
ああ、もう。
俺こんな甘いの知らないよ。
翔くんとすごす日々は
ずっとずーっとあまくって。
胸焼けするくらいに甘いのに
もっともっとって思えてきちゃう。
翔くんと付き合ってから、どんどんと欲張りになって。
嫉妬もするし。
独占欲もあるよ。
いっぱい喧嘩もしたね。
でも、お互いが大切で仕方なくって。
バカみたいに笑ってる時間も
こんな風にあまあまな時間も
辛くて泣いちゃう時間も
喧嘩した時間も
きっと、大事な時間で。
全てが今の俺たちに繋がってるんだ。
やっぱり、俺には翔くんが必要みたいだな。