• テキストサイズ

3Z

第1章 1



どうやら泣いてはいないようだった

「笑ったりして悪かった。奴等も心配してるからよ、教室戻ろうぜ」

『…ですか?』

「あ?」

彼女の声は小さくか細く、今にも溶けてしまいそうだった

『みんなあたしのこと怖いって思ってないですか?』

…そんなことかよ

「大丈夫だ。Z組はあんだけでお前を恐れるような柔でつまんねぇ魂(こころ)なんざ持っちゃいねぇよ」

彼女は少し考えると微笑んでみせた

『良かったぁ。すみません、先生。あたし、教室戻ります』

その顔はひどく安心した表情に加え、怯えたようにも見えた


/ 228ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp