第9章 9
暫くすると朱音のいった通り、葉や銀八たちが来た
「朱音っ!こんなマヨヤローと一緒に閉じ込められたなんて可愛そうアル!何もされてないアルか!?」
ピキッ
「あららー。もう手遅れですぜィ。立石の身体からマヨネーズの臭いがプンプンしまさァ」
ピキピキッ
「何ィィィィィ!?テメー俺の朱音に何しやがったんだァァァァァァ!!!!」
ピキピキピキッ
「おいトシ!またマヨネーズなんか食ってんのか?朱音に薦めんなよ?飯がマヨネーズだらけになっちまう」
「テメーら俺たちを無視して帰ったこと謝りやがれェェェェ!!!!」
…けどちょっとは感謝するぜ
俺に大切な人を与えてくれたんだ
人は危険や難解を共にすると特別な感情を得るという
きっかけはどうであれ、俺は朱音に対する気持ちを手に入れた
この芽生えがいつか花咲ように
「トシ?どうしたんだ?ニヤニヤして」
「…なんでもねェよ」
俺がお前を笑顔にしてみせるからな、朱音