第30章 30
朱音side
「オイ」
今日は2月15日
「…オイ」
バレンタイン翌日
「… 朱音」
校内にはバレンタインでの告白に成功したであろうカップルで溢れていた
「テメー俺をシカトするたァいい度胸じゃねェか」
『…うるさい。話しかけないで』
後ろから呼んでくる晋助を、あたしは振り返れないでいた
昨日の出来事が脳内を支配して離れない
何でこの男はこんなにも自然でいられるのか
きっと女タラシなんだ
たまーに優しいとこもあるし
かっこよかったりもする
女の子が寄ってこないわけないんだから
「…何で怒ってんだよ」
…あれ?
あたし怒ってるの?
『…怒ってないもん、ばーか』
そして晋助は眠いと言って深い深い眠りに入っていった
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