第29章 29
葉side
今朝下駄箱を開けてみるとそこにはピンクの箱でいっぱいだった
何かの間違いだと思ったけど確かにここは俺の下駄箱だったわけで
一つ手に取ってみると
"葉君へ"
と書かれた箱がいっぱいあった
ああ、そういえば今日はバレンタインだった
… 朱音から貰えるかな
先日告白紛いなことしちまったからなァ
さすがに気付くよな…
「はよー」
『おはよ、 葉!ハッピーバレンタイン!』
一瞬時が止まったような感じがした
コイツは俺の気持ちを知った上でこれをくれてるのか…?
が、そんな願いは叶うこともなくトシや総悟の手にも同じものが握られていた
朱音には
俺の気持ちは届かなかったのだろうか
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