第24章 24
朱音はゆっくりと俺から身体を離す
『それならちゃんと謝っておいで!それできちんと仲直りしてくるんだよ!葉ならそれが出来る。まだ時間もある。…あたしには無理だったからさ』
「え?」
最後の方が上手く聞き取れなかった
『何でもない!さ、病院に行こうか!』
あいつの病院はこの町にある
ちょっと離れているけど、電車で行ける距離だ
移動中に思う
ああ
そうだ
俺は許されたかったわけじゃない
ちゃんと怒られた上で俺を動かせてほしかったんだ
「朱音…ありがとう」
病室に入る前に感謝の気持ちを伝えたかった
大丈夫
俺は変われる
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