第24章 24
「銀八」
考え込んでいた意識が先生に呼ばれて引き戻される
「あなたの気持ちも分かりますが、大事に思うならあの子の事を一番に考えなさい。あの子は強いです。弱音を吐かない。違いますか?」
さすが先生
あの短時間でそこまで見抜くとは
「きっとあの子は一人で生きてきたんでしょうね。昔のあなたたちにとてもよく似ています。いや、今も少しありますか。一番助けてほしいことが誰にも言えない」
俺は
俺たちは松陽先生と出会って変わった
朱音にも先生みたいな人が必要なんだ
「だから俺がいるんだよ」
今度は俺が支えになってやる
「クスッ…それは頼もしいですね」
それから暫く話してから病室を後にした
→