第19章 19
「よし、そろそろホテルに戻るか。お前たちも明日学校あるだろう」
親父たちが出ていこうとする
『えっ?泊まって行かないの?』
朱音が心底残念そうな声を出す
「もともと一人暮らし用の部屋だ。寝るところもないしな。大丈夫、すぐ近くのホテルだから何かあったらいつでも飛んで行くよ」
親父さんに慰められようやく了承した朱音
「それじゃあな、葉。朱音ちゃんに手を出すなよ?」
「うっせぇ!早く帰りやがれ」
親父が変なことを言って、隣でお袋がニヤニヤしている
ってかどんな両親だよ
親父たちが出ていった後、この部屋には二人になる
なぜか気まずい
「じゃ、じゃあ俺も帰るよ。また明日な!」
帰った後、今日の出来事を思い出してドキドキしていた
…俺、朱音を抱きしめちまった…