第18章 18
葉side
ドキドキ…
なぜか朱音が真っ直ぐにじっと俺の顔を見てくる
好きな女に見つめられている
顔が赤くならないわけがなかった
たまらずに視線を怪我した朱音の指の方へ向ける
「と、とりあえず洗って絆創膏貼っとくか」
『うん…』
それからはただただ時間が流れたにすぎなかった
ご飯を食べているときも、テレビを見ているときも朱音の心ここにあらずといったようだった
何か考え事をしているような、過去に行ってしまったような
「…朱音?何かあったか?」
たまらなく声をかけた
『…葉…葉は真剣な恋、したことある?』
ドキッ
その時の表情は切なくも真剣で強い目をしていて、思わず見惚れてしまった
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