第16章 16
「はぁ!?私があんなサドヤロー好きになるわけないネ!」
神楽が机を叩いて立ち上がる
店内が静かになった
『ご、ごめんごめんごめん!あたしはてっきり…』
ひたすら謝ると神楽も落ち着いて座ってくれた
でも誰なんだろ?
今日の神楽はずっと変だったからなぁ
「私が好きなのは…葉アル」
…え
『えぇぇええええぇえええぇぇぇぇぇぇ!?』
今度はあたしが大声をあげ、店内が再び静かになった
「静かにするヨロシ!」
『ご、ごめん!でも!だって、ええ!?』
葉!?あの!?
「昨日車に引かれそうになって助けてもらった時、自分でも分かるくらいに顔が赤くなって鼓動が早くなったヨ。ただびっくりしただけだって思って、家に帰って静めようとしたけど、葉のことを考えると静まるどころかかえって悪化したアル」
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