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魔王様率いる愉快な下僕達

第9章 ― テニス部と新マネと嫉妬―


まぁ、なんやかんやで放課後。私にとっては地獄の時間だ。ついこの間までは新聞部の部員達と楽しくお茶して、喋ってたのにな……

え?新聞部の活動をまともにしてないって?まぁ私達新聞部は大スクープが無い限り、動かないしね。

「あの子がテニス部のマネージャー?」
「何でテニス部のマネージャーなんかに!」

うるさいうるさい。

「何よ、ブサイクじゃない」

あんた達の厚化粧と鼻が曲がるくらいキツイ香水付けてるよりはマシよ。

フェンス越しに聞こえてくる女子達の罵声。柳君……もういいや、呼び捨てで。

その柳がテニス部マネージャーとしての仕事の主な説明をしてくれているが、私の風通しの良い両耳は右から左へと抜けていった。

「……もう言わないぞ」
「ああ!ごめんって!もう一回!後生だから!」

ここで後生を使うのはさすがに駄目かと思ったが、仕事内容をここで聞き逃すと、魔王こと幸村に後で殺されるのでここは使っておきたい。
幸村に後生は通じないと思うしね。後生を使った後で容赦なく最期を迎えそうな気がする……。

「しょうがない。……じゃあ別室で説明するとしよう」

そう言って私の肩を抱き……って?え?


「え──」
「「きゃああああ!」」

私が叫ぶ前に女子達が奇声を上げた。

耳が痛いんですけど。ってかどうしてこんな状況になったの!?

「ちょっ、柳……っ!」
「ん?どうした?」
「きゃあああ!柳君がぁ!」
「早く離れなさいよブス!!」

離れたいのは山々なんだけど柳の力が強すぎるんだよぉ!

そして私は女子達の罵倒を背後から浴びされながら部室へ連行された。








「ちょっと!ファン達に火に油を注ぐようなことしないでよ!絶対殺される!」
「俺の説明を聞かない罰だ。これでチャラになるだろう」
「お釣りがくるよ!もう!」

てか本当どうしよう……これじゃあ絶対帰り道背後からナイフで刺される!

「ナイフで刺される確率は100%ないから安心しろ」
「何故分かったし」
「おまえの顔を見れば一目瞭然だ」

なるほど……って納得出来るか!私はそんなに分かりやすい顔してないぞ!?

「まぁいい。もう二度と言わないからよく聞けよ?」
「はい……」

私は柳の言葉を一語一句間違わずにメモ帳に書き写した。
ふふん。私の聴力を舐めないでよ!

だが一番舐めていたのは私の方だった──
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