第9章 ― テニス部と新マネと嫉妬―
「今朝も言った通り、今日から俺達テニス部のマネージャーを快く引き受けてくれた子を紹介するよ」
昼休み、私は幸村に(強制的に)呼ばれて敵地の男テニ部室に来ている。
あ、一つ訂正。快く、じゃなくて脅されて、だからね。
「余計なこと言ってないで早く自己紹介してくれるかな?」
「声に出してないですー思ってたんですー」
「ん?」
「はいはい新聞部部長の瀬崎美琴でーす。今日から皆さんのマネージャーになりまーす。シクヨロ!」
「あっ!それ俺のセリフだろぃ!」
丸い君が何か言ってるけど気にしない!あ、誤字じゃないよ!わざとだよ!
私が自己紹介を済ませると周りがざわざわと五月蝿い。
そりゃそうか。もしかしたら私が幸村に色目を使ってテニス部に近づいたんじゃないかって思うもんね、普通。
……私が幸村に色目を使う?
冗談っっっじゃない!!
「ゆ、幸村、マネージャーはいいが……大丈夫なのか?そいつは」
真田が、皆が疑問だったことを幸村に恐る恐る質問する。恐らく私がテニス部のファンなのか、そうじゃないのかを言いたいらしい。
そんなバナナ。真田のその顔面の方が大丈夫なのかと私は言いたい。
だが言ったら間違いなく裏鉄拳を喰らわされそうなので止めといた。
「俺が決めたマネージャーに文句でもあるのかな。真田?」
「いやしかし!部員の皆も心配して……。それに今は俺達にとって大事な時期で……!」
「やっぱり文句だね」
「うっ……」
あーあ、真田が泣きそうな顔してるよ……。
「大丈夫だ。瀬崎さんはテキパキと働いてくれるよ。……ね?」
あ、これやらなきゃ絶対殺られるパターンだ。