第6章 クリスマスの悪戯~これからもずっと~
ふと目を覚ますと二人とも裸だった。
どうやらあの情事のあと私は気を失って家康が布団をかけてくれていたみたい。
その家康は隣で気持ちよさそうに眠っている。
ふと枕元を見ると、新しい部屋着がちゃんと用意されていた。
その部屋着を着て、しっかりと厚手の羽織を着て外を覗いてみると…
「わぁ!雪だ!!ホワイトクリスマスだ!!」
襖を少し開け、覗くだけだったはずが、一面の雪化粧した外の様子を見て、そのまま部屋を出てみることに。
「うぅ…寒い!!」
身体を縮こませ、庭の様子を見ていると…
「歌恋?」
後ろから家康の声が聞こえた。
「あっ家康。ごめん、起こしちゃった?」
家康「別に、ちょうど目が覚めて、ふと見たら褥に居なかったから。」
「家康!!見て!!ホワイトクリスマスだよ!!」
家康「ほわいと…くりすます?」
「そう。クリスマスの日に雪が降るとね、“ホワイトクリスマス”って言うんだよ!!」
歌恋が話す度に吐く息は白いのに、そんなことも忘れて子どものようにはしゃぎながら雪化粧した庭を見ている。
「わたしがね、住んでいた場所はねあまり雪が振らない所だったの。だから雪が降るとねつい嬉しくて…」
外に手を伸ばし、ハラハラ降ってくる雪を自分の掌に受け止め嬉しそうに観ていた。