• テキストサイズ

【歌い手】私達は歌い手です【短編集】

第1章 【そらる】俺達の関係




まふまふ「どうしたんですか?」




スタジオのドアノブを回していた手を止め、まふまふが体ごとこちらを向く



俺の想いを知らない君は、まふまふの隣で不思議そうな顔をする



に悪気が無いのは見てとれるけど、やはり心の内の黒いドロドロは溢れ出して止まってくれない



そんな事を考えてる間も



…まだ、手は握られたままで。



はぁ…
一人でうだうだ考えても仕方無い

まずは素直なこの気持ちを伝えよう

今は何も始まってなんかいないんだから。





そらる「に…話があるんだ」



緊張がバレないよう、なるべく普段通りに言う




それを察したのか、まふまふは

まふまふ「じゃあ、僕は外で待っておきますね!」


と俺達に言う




部屋を出る直前にまふまふが声を出さずに
〔頑張ってくださいね〕と口を動かす



アイツ、わざとだったのか。
…俺に気持ちを伝えさせるために





言葉を返す代わりに笑顔を向けるとまふまふからも笑顔が見え、ドアから遠ざかるのが分かる





俺はゆっくりと、ゆっくりと、でも確実に息を吸い込む



















君に想いを伝えるために

/ 17ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp