第1章 【そらる】俺達の関係
まふまふ「どうしたんですか?」
スタジオのドアノブを回していた手を止め、まふまふが体ごとこちらを向く
俺の想いを知らない君は、まふまふの隣で不思議そうな顔をする
に悪気が無いのは見てとれるけど、やはり心の内の黒いドロドロは溢れ出して止まってくれない
そんな事を考えてる間も
…まだ、手は握られたままで。
はぁ…
一人でうだうだ考えても仕方無い
まずは素直なこの気持ちを伝えよう
今は何も始まってなんかいないんだから。
そらる「に…話があるんだ」
緊張がバレないよう、なるべく普段通りに言う
それを察したのか、まふまふは
まふまふ「じゃあ、僕は外で待っておきますね!」
と俺達に言う
部屋を出る直前にまふまふが声を出さずに
〔頑張ってくださいね〕と口を動かす
アイツ、わざとだったのか。
…俺に気持ちを伝えさせるために
言葉を返す代わりに笑顔を向けるとまふまふからも笑顔が見え、ドアから遠ざかるのが分かる
俺はゆっくりと、ゆっくりと、でも確実に息を吸い込む
君に想いを伝えるために