第12章 毒をもって毒を制す
〜ピロートーク〜
「…ふふ……へぇ、そう…いきなり連れ出して悪かったわね……ええ…」
「……ん…?」
「………あら。大和、起きたの?」
「ああ……電話してたのか……」
「ええ」
「誰と…」
「知り合いのオ・ト・コ」
「………はぁ!?」
「もう、耳元で大声出さないで」
「男って、ちょ、おま、スマホ貸せ!」
「え、きゃっ!」
「百合は俺のだからな!!」
「もー……びっくりするじゃない……切っちゃったの?」
「恋人と愛し合った後に浮気されちゃたまったもんじゃねぇ」
「ふ……あはは!!」
「おい!何で笑うんだよ!」
「ふふっ、いや、ごめ、あははっ。通話履歴見てみなよ」
「え、履歴……?……七瀬……陸……」
「大和のこと心配して電話してきたのよ。だから、ついでにアイナナの子達と話してたんだけど……ふふ、あんなに愛を叫んでくれるなんて嬉しいわ」
「………くっそ恥ずかしい………」
「ふふ。大和、かーわい」