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12色のアイ

第8章 縄とナイフと血のキスを


〜ピロートーク〜

「………り………百合……」
「ん……も、もさ……」
「身体、大丈夫?」
「え……あ、あんまり……」
「ごめんね。昨日は無理させて」
「い、いえ。大丈夫、です」
「君はとっくにオレのものだっていうのに、オレ、不安になっちゃってさ。こんな事しなくても百合はオレだけのだもんね?」
「あ……う……」
「まさか違うとか言わないよね。百合はオレのって生まれた時から決まってるの。オレは死んでも百合から離れないよ」
「も、もちろんっ。私は、も…百さんのものですよ」
「ふふ。だよね。あ、そうだ」
「え……?」
「喉渇いたでしょ?はい。お水」
「あ、りがとうございます……」
「ふふ、どういたしまして。…ね……オレの君の好きなところ、教えてあげようか?」
「はい。知りたいです」
「昨日、オレが渡したコーヒーがきっかけでオレに好き勝手されたのに、もう忘れてオレが渡した水を飲んじゃうような危機感のなさ」
「え……」
「オレさ、君に会ってから気づいたんだよ。オレは好きなものは自分の側から離したくない、閉じ込めておきたいタイプだって」
「え、あの…….どういう……」
「大丈夫、怖くないよ。ただ永遠にオレのものになるだけだから」
「えい、えん……?」
「最近のネットはすごいね。眠るように死ねる薬が買える」
「死……?」
「おやすみ。百合」
「も、もさ……ぁ……」
「ああ、綺麗な百合、オレだけの百合。永遠に愛してる…」
「………」
「愛してる。たとえ、死体になっも……」
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