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12色のアイ

第5章 子犬の衣を借る狼さん


もういっぱいっぱいだった。
自分からするなんて慣れないことをしたせいか、気力的にも体力的にも限界が近かった。
だからっ……だからお願いしたのにっ!
「ひぁっ、あ、ああ!」
「はぁ…百合、可愛いっ」
「やぁっ……!」
もう何回達したのか分からない。
イきすぎて苦しいし辛い。
でも、それ以上に気持ちいい。
「り、はぁっ、も……イきたくないよぉ……」
「なんで?」
「だって……これ以上シたら、気絶しちゃう……」
「いいよ、して。オレが後片付けしてあげるから」
「やっ!それじゃ、だめなの…!」
私は上手く力の入らない身体を一生懸命動かして陸の頬に手を添えた。
「こんなにかっこいい陸……気絶しちゃったら、見れないでしょ……?」
陸の頬を撫で、陸の柔らかい髪に触れる。
「可愛い陸も、好きだけど……かっこいい陸も、大好きだから」
陸は耳まで真っ赤にしている。
もっと陸を撫でたい、そう思っていると陸が噛みつくようにキスをしてきた。
お互いの唾液が絡み合う音が聞こえる。
「ふ、んん…んむ、はぁ……」
「ん……百合が…百合が悪いんだからなっ!」
「えっ!な、ひ、まっ…あぁ!」
陸が激しく動く。
持病を持ってるくせにこんなに体力があるなんて……。
「オレだって、可愛い百合、ずっと見てたいんだからな……気絶、しないでよ……?」
……ああ、私も末期だな……。
「あ、ふ……じょ、上等なんだからっ!」
陸のこと、もう離してあげられそうにない。
私、結構独占欲強いのかも。
「りく…愛してる……」
私がそう言うと、陸の優しい笑みが返ってくる。
「オレも。愛してる……」
幸せだな……。
でも……ごめん。気絶しないの、無理だわ。
心の中で陸に謝りながら私は意識を手放した。
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