第27章 好奇心は猫をも殺す
百side
「私、立ちバックしてみたい!!」
「っ!?!?!?ごふっ!!!!げほっげほっ!」
おかしい。
オレはまだ25歳のはず。
もう耳が遠くなっちゃったのかなー????
驚きのあまり吐き出してしまったももりんをティッシュで慌てて拭く。
「も、もう一回言ってもらってもいい?よく、聞き取れなかったみたいで……」
「立ちバックしてみたい!!」
「幻聴じゃない!?!?」
オレの耳は正常だった。
た、立ちバック……って、セックスのときの体位の一つだよね。
どうしてそんなことを……。
「どうして?いつもの飽きちゃった?」
いつもの、と言うと彼女の顔がほんのり赤くなる。
……どうしてこれだけで赤くなるのに立ちバックがしたいなんて言い出せたんだろう。
「違う。飽きたとかじゃなくて、その、友達から……」
「友達から?」
「…………すっごく良かったって聞いて」
もじもじしながらそう言ってくる彼女。
控えめに言っても可愛い。
「……そうなんだ。どんな風に良かった?」
隣に座る彼女に身体をくっつけて、少し意地悪に聞く。
「えっ、あ、Gスポット、とか、ぽ、ポルチオ、刺激されて中イキしやすいって……」
彼女の口からそういう単語が出るたびに興奮してしまう。
「中イキか……なるほど。それで?」
「そっ、それで、し、支配されてる感じがして、良いって、友達が……」
「ふーん……」
支配されてる感じか……それって
「酷くして欲しいの?」
彼女顔が一気に赤くなる。
図星なんだ。可愛い。
「今まで気づかなくてごめんね。昼間からそんなお願いしちゃうくらい酷くして欲しかったんだ」
「ち、ちがっ」
「違うの?」
腕を引っ張って顔を近づける。
鼻と鼻をコツンと合わせて甘く囁く。
「オレので、Gスポもポルチオもいっぱい擦って、立てなくなるくらい中イキしたいんだよね」
「あ、ぅ……」
「イき過ぎて辛くなるくらいオレにめちゃくちゃにされたいんでしょ?」
「ひうっ……」
「どこもかしこもドロドロになった百合ちゃんは可愛いだろうなぁ……。きっとオレのもいつもよりおっきくなるから気にいると思うよ、立ちバック」
「や、やっぱな……」
無しと言われる前に口を塞ぐ。
こんなに煽られて今更やめられるわけがない。
このままソファでシたいのをぐっと堪えて、抵抗する彼女を抱き上げて寝室へと向かった。
