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12色のアイ

第24章 最愛をアナタに


バンッッ!!!!
「何事!?」
「ノースメイアに行きましょう!!!!」
「ゑ??」
ちょっと待って。思考が追いつかない。
ドアってあんな音するんだ……壊れてないかな……。
え、てかノースメイア??
急に??なんで??
今、朝だけど??
驚きすぎてソファから落ちそうになったんだけど??
お父様とお兄様への挨拶は済んだし…え、私何かした?
ナギの迷惑になるような何か……。
「いいえ。アナタは何もしていませんよ」
「えっ、ほんと?はー、よかった…って、エスパー?」
思考回路読まれた?
うそ。ナギはもう既にかなりハイスペックな人だから、これ以上凄い能力身に付けなくていいんだけど…。
「全部声に出ていました」
「えっ、あ、そう……」
全部声に出てただと?恥ずかしすぎる案件だな??
「アナタのその素直なところも愛おしいです」
「ひゃう………」
私の髪を一房手に取り、キスを落とす。
………オウジサマッテスゴイ
スキンシップにはだいぶ慣れたつもりだけど、やっぱりまだ慣れない。
これだけで顔が熱くなってるのが分かる。
「あぁ…頬に可憐なバラが咲いていますよ。可愛らしい…」
「ぅ、あ、ナギ……ん」
ちゅ、ちゅ、とバードキスを交わす。
「百合……」
色っぽい声。熱を帯びた瞳。
するの、かな……。
「な、ぎ……」
それでもいいやと腕を伸ばすと、ヒョイと抱きかかえれた。
「え、ナギ?どうしたの?」
も、もしかしてこのままベッドに…?
「アナタももう分かっているでしょう?」
や、やっぱりーー!!
「ま、待って、ナギ、その…」
「早く荷造りをしましょう!」
「ゑ?」
荷造り…?
「ノースメイアに行こうと言ったでしょう?」
「ノースメイア……」
そういやそんな事言ってたな……。
「嫌ですか?」
「嫌じゃない!」
「一緒にバカンスを楽しみましょう!」
ニコニコしているナギにつられて笑う。
少し前の私を殴りたーい!
何期待してんだ恥ずかしい。
そんなこんなでナギに言われるがままに支度をして、あれよあれよと言う間に飛行機に乗って、はい、ノースメイア到着。
え、チケットとかもう用意してたの?
明日行くのかと思ってたよ。
行動力すごいな。これが日本人と外国人の差か。
「前はゆっくりできませんでしたから、またここに来ることができて嬉しいです」
ふふ、とナギが笑う。
…ナギが楽しそうだからいっか!!
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