第6章 柳生九兵衛 (男体化)
いつも通り喧騒にまみれた歌舞伎町で…
ピカッ…!
それは唐突に起こった。
サナは柳生家に足を踏み入れた途端、疑問を抱いた。
「おぉサナ殿!若がお待ちになっています!ささ、こちらへ!」
「…え?誰?」
そこには何時も迎えてくれる東城さんでは無く、綺麗な背の高い女の人がいた。心なしか…と言うか、確実に今日は柳生家の中の女性の割合が高い。
「?何を仰っているのですか、サナ殿。東城ですよ?」
「えっ…!とっ東城さん?!何で女性に?!」
「女性?何のことで…ハッ?!何なんですかコレは?!何で私が女性になっているのです?!」
「いやこっちが聞きたいですよ!そもそも何で気づかないんですか!」
「知りませんよ!いや待てよ…この格好なら、若に嫌がられず若に触れられるのでは…?!若ァァァ!今行きますぞォォォォ!!」
「いやちょっと待って東城さん!そんな事してる場合じゃないですよ?!もしかしたら九ちゃんも…!」
「サナちゃん!」
振り向くと、そこには背の高い、九兵衛によく似た美青年がいた。