第4章 高杉×桂 (BL)
ザッザッザッ…
夜の道を静かに歩く、長く美しい髪の男が1人。名を桂小太郎と申す。
「…もう随分とアイツとも会っていないな…今頃、何処で何をしているのだ…」
「そいつぁ」
「⁈」
「俺の事か?」
「たっ高杉⁉︎」
後ろを振り向くと、そこには紫色の髪の、煙管を咥えた男がいた。
「久しぶりだなァ、ヅラ。いつもお前にくっついてる白いのはどうした?」
「ヅラじゃない桂だ!白いのじゃないエリザベスだ!エリザベスは先に帰らせた。もう夜も遅いからな。」
「そうかィ。そらァ都合が良い。」
「?何故だ?」
「ククッ…相変わらず、色恋沙汰になると鈍い野郎だなァ。こう言えば分かるか?[今から宿行くぞ]」
ボフッ
桂の顔から一気に火が吹いた。
「高杉ッ…貴様、久々に俺の前に現れたと思ったら、よくも抜け抜けとそんな事…!」
「嫌なのか?」
「嫌では無いが…」
「じゃあ行くぞ。」
「ちょっ…」
桂は反論の余地なく、宿に連れて行かれた。