第13章 いざ!出陣! 【13】
『厚!忘れてないよ!愛染君後回しになってごめんね?でも残り物には福があるって言うでしょ?』
厚「え~それなんか嬉しくねぇな!」
愛染「主に福があるって事だろ!?」
『そうだね!二人のキズを治せるなんて嬉しいからね!痛いのイヤじゃん?ほら、早く治そ?』
厚と愛染君は顔を見合わせると、私に近付き私の手をとり自分達の胸に手をあてた
『なななっ!どっどうしたの?』
厚「俺達がこうして体を保ってられたのも大将のおかげなんだ!」
『うそー!?なんでー!?』
愛染「刀に戻っても良かったけど、こんな温かい主の側で主と話が出来る事の方がもっと良い事だしな!」
厚「ぁあ!それに自分の意思で大将と仲間を守れるってのも嬉しいな!刀のままじゃ自力で動けないからな!」
『ん゛~二人ともごめん!もう、我慢出来ない!』
私は二人をガバッと抱きしめた
厚「おっ!おい!」
愛染「主!?」
『ぅわっはーん!すぐに手入れ終らせるから…その間だけこのままでいさせて?』
厚「なんつー泣きかたしてんだ!?」
愛染「へへっ。仕方ねーな!」
そして二人が私の頭を撫でてくれた
『あ~私、頭撫でられるの好きかも。二人ともありがとね?』
はいっ!できた!と私は二人から離れると
愛染「おっ!本当に治った!」
厚「ぉお!すげーな!」
『あぁ良かった!本当に良かった!』
厚・愛染「ありがとな!」
『どう致しまして!』
私はお風呂の縁に頭を乗せると目を閉じた
『(はぁ~お風呂気持ちいい…けど、凄く疲れた…長く浸かり過ぎたかな?のぼせたかな?このまま寝たい………)』
薬研「おい!大将!寝るなよ!?」
『はっ!そうだった!危なかった…起こしてくれてありがとう!』
平野「主さま、お疲れのようですし出ましょう?」
前田「そうですね!体も温まりましたしね」
『うん、そうだね!出よう!』
そうして皆で脱衣場へ向かう途中
薬研「大将、大丈夫か?」
『うん、大丈夫だよ?のぼせたかな?露天風呂最高だったしね!アハッ!』
薬研「大将の手入れは体力使うのかもな?」
『それなら私、体力無さすぎー!体力つけなきゃだ!』
薬研「無理すんなよ?(大将笑ってるけどかなりキツイはずだ)」
『はーい!』