第12章 いざ!出陣! 【12】
『陸奥守さ~ん…蜂須賀さ~ん』
私はハイハイしながら二人に近付き二人の間に無理矢理割り込んだ
蜂須賀「何だ?こんな狭いとこ入ってきて」
『狭い所って落ち着くでしょ?二人も、元は狭いとこにいたじゃん?』
陸奥守「確かにそうじゃのぅ!」
蜂須賀「でも、今は広い空間で伸び伸び出来て嬉しいな」
『そっか!じゃあこうして出会えて話が出来て美味しい料理が食べれてお酒も飲めて、最高だね?お酌してあげなきゃ!はい、どうぞ?』
陸奥守・蜂須賀「ありがとう!」
加州・大和守「主ー!」
『はっ!息子達が呼んでる!』
私は狭い隙間から抜け出し二人の元へ向かった
蜂須賀「あいつらの息子作戦ズルいよな」
陸奥守「そうか?あ~でも、ちと羨ましいのぅ」
『清光!安定!お待たせ!』
私は二人の間に座るとお酌をしてあげた
加州・大和守「ありがとう!」
『う゛~~~~~~~!』
加州「主!?どうしたの!?」
大和守「どっか痛いの!?大丈夫!?」
『どこも痛くないよ、大丈夫!二人が可愛くて悶絶してたの!どうしたらいい!?』
それを聞いた二人は桜吹雪を降らせながら抱きついてきた
加州・大和守「主ー!」
『ぐぇっ!』
加州・大和守「あっ!またやっちゃった」
二人はごめんね?と悲しそうに顔を覗き込んできた
『大丈夫だよ、ありがとう!』
そうして私は二人を抱き寄せた
大和守「主、あったか~い」
加州「うん!ずっとこうやって、くっついて甘えてたい!」
『それね、さっき三日月さんにも言われたんだよ?』
加州「うん。言ってたね」
大和守「どうして三日月の手入れできて鶴丸はダメだったんだろう?」
『う~ん…わからない。(この二人のキズも治れば良いのに…)』
そんな事を思いながら二人の背中を撫でていると、またホワリと体が温かくなった気がした
加州・大和守「っ!?!?!?」
加州「主!?今、何したの!?」
大和守「僕達のキズ治ったよ!?」
『えっ!?うそー!何でー!?何でー!?しかも可愛いいイケメン!』
二人は立ち上がると腕を回したり首を回したりして「うん!どこも痛くないよ!」と言ってまた私の両脇に座ると、ありがとうと囁かれ、ほっぺにチュッとキスされた
『えっ!?』