第10章 いざ！出陣！ 【10】

「主さん！僕も息子にしてくれませんか？」


『え？』


「あっ！僕は堀川国広って言います！」


『（国広…さっきもいたよね？国広…あっ！山伏さん！）堀川君ですね！よろしくお願いします！あの、息子って…』


堀川「はいっ！あっ！でも僕、世話するの好きですから主さんのお手伝いさんでも良いです！」


『そっそんな！お手伝いさんなんて！』


堀川「良いんですよ！主さん、ここに来たばかりだし色々わからない事があると思うから、何でも僕に聞いて下さい！」


『ゎあ！堀川君とても親切です！ありがとうございます！』


堀川「それでね？主さん、僕の相棒も紹介するね？僕の相棒、兼さん！和泉守兼定！」


『兼さん？』


和泉守「おいおい！お前、兼さんって呼ぶのかよ。まぁ良いけどよ！俺は強いし、格好いいだろ？」


『………（なんだろ、この人、自分で格好いいとか言ったよ？）………』


和泉守「おい？主？俺が格好いいからってみとれんなって！」


『あ～～はいはい、格好いいですね。』


和泉守「なんだ！その棒読みは！」


『自分で俺、格好いいとか言いますか！？言わなくても格好いいのに！言わなければもっと格好良かったのに！残念です！』


和泉守「お前！なんだと！」


『（ひぃ～～！！ヤバい！殴られるっ！）』


私に掴みかかろうとして立ち上がった兼さんだったが


和泉守「いだっ！」


『えっ？』


頭を抱えて踞っていた


和泉守「山姥切！今、俺の髪、踏んでただろ！？」


山姥切「知らんな。」


スッと足が白い布に隠れていくのが見えた


『ぷっあははっ！』


和泉守「てめーどこまで俺をバカにしやがる！」


堀川「兼さん！さっき主さん何て言ったか聞いてたの？」


和泉守「ぁあ！残念だって言ったじゃねーか！」


堀川「その前だよ！兼さんが言わなくても格好いい事に気付いてたって言ってたじゃん！」


和泉守「お、おう！そーだよな！？気付いてたんだよな！？わかってればいい！」


『（なっ、なんだろ、ムカつく…まぁ堀川君が上手くおさめてくれたからよしとしよう…）』


『堀川君！（助けてくれて）ありがとうございます！


堀川「はいっ！」


私・堀川「あははっ！」


和泉守「何だ！？お前ら？？？」