第24章 いざ!出陣!【24】
豊前江「あんたは俺を治してどうするつもりだ?また痛めつけて捨てるのか?」
『ひぃぃぃぃ!勝手に治してごめんなさい!痛い事はしません!あわよくば連れて帰りたいです!ごめんなさいぃぃぃぃ!』
毛利・謙信「……………💧」
怒られたと思った私は豊前江君の胸に顔を埋めて謝った
豊前江「ぷっ!あはははは!」
突然笑い出した豊前江君を見るためそっと顔を上げる
『ぇ?怒り通り越して面白くなったの?』
豊前江「あはははは!あんた変わってんなぁ」
『なんだとっ!私は素直で良い子で可愛い大人の女なんですぅ~!』
毛利「僕、あの人に、付いて行こうと思ってたけど不安になってきました…」
謙信「僕もだぞ…」
毛利君は謙信君から手を離し二人でコソコソと話していた
豊前江「あ~はいはい。そんじゃそんなあんたの、あわよくば、に乗っかってやるよ」
『あわよくば!?何それ!?』
豊前江「あんたが自分で言ったんだぞ?あわよくば連れて帰りたいって」
『ひぃぃぃぃ!勢いに任せて言ったかもしれない!ごめんなさい!』
豊前江「あはははは!良いって、だからあんたが帰る所に俺も連れてってくれるか?」
『もちろんですとも!あっ!でも私、本丸の居候だけど皆、優しくて良くしてくれるから心配いらないからね!さぁ!帰ろう!』
毛利「主じゃないのかな?」
謙信「居候って言ってたぞ?」
私は豊前江君の上から起き上がると謙信君と毛利君に声をかけた
『謙信君と毛利君も一緒に帰ろうね?良い?』
謙信「いっ、一緒に帰ってやっても良いぞ!」
毛利「ぼっ、僕も、一緒に!」
一緒に帰ると言ってくれて嬉しくなった私は少し不安そうな顔をしていた二人には気付かなかった
『やったー✨………さて、帰るのは良いんだけど、またあの廊下通るのイヤだなぁ~一気に走り抜けて行くけど良い?』
謙信「大丈夫だぞ!」
毛利「僕も大丈夫です!」
豊前江「俺に付いてこれっか?」
『ぉお✨三人とも格好いい♪あっ、でも私の事置いて行かないでね』
豊前江「それならこれで良いだろ?行くぞ」
『ぅわあ!』
豊前江君は私を担ぐと部屋の扉を開け廊下を走り出した
謙信・毛利「えっ!?」
謙信「まっ、待てー!」
毛利「待て下さーい!」