第24章 いざ!出陣!【24】
不動君にファスナーをしめてもらうと
『不動君、何か持って行かなきゃいけない物とかある?』
不動「特にないよ」
『そっか、じゃあ行こう?』
私は一人部屋を出ようとすると
不動「主!?あの五人置いて行くの!?」
チラリと五人を見ると今もわーわー!と言い合っていた
『うん!不動君以外の五人は入れ替えようと思ってね?』
薬・へし・一・小・燭「っ!?」
すると五人の言い争いはピタリと止まり一列に並ぶと勢い良く頭を下げた
薬・へし・一・小・燭「ごめんなさい!」
『………ぷっ!あはははは!』
五人は申し訳なさそうに頭をあげると頬や頭を掻いていた
『皆にお願いがあるんだけど、お出かけの前に別荘寄ってから行きたいんだけど良いかな?』
長谷部「良いですが、何か忘れ物でも?」
『忘れ物じゃなくて、お父さんとお母さんに行って来るねー!って言いたくて…』
一期「そうでしたか、それなら別荘へ行きましょうか」
私達は別荘へ行くと仏壇の前に座りチーンと鳴らすと手を合わせた
『お父さんお母さんおはよう!今日はこれから今、私の後にいる六人と…え~っとん~っと………』
六人「?」
『何処に行くんだっけ?』
後に振り返り六人に聞くと
六人「えっ!?」
長谷部「主!?演練です!」
一期「他の本丸の刀剣達と手合わせですな」
燭台切「僕達の実戦訓練施設って言えば良いかな?」
私はまた仏壇に向き直り
『だそうです!行って来るね!』
長谷部「主、ちゃんと自分からしっかり説明した方が良かったのでは?」
『大丈夫!同じ事、何回も言うとしつこいじゃん?私の勉強なら別だけど…』
薬研「大将の両親に行ってきますも言ったし、そろそろ行くか?」
一期「そうですね」
私は六人が立上り部屋を出て行くのを見ていた
『(今になって行くのイヤになってきた…初めての場所とか不安だし…どうしよう…)』
動こうとしない私に気付いた不動君と薬研君が振り返った
不動「主、どうしたの?」
『不安になってきた…初めて行く場所に…』
薬研「なるほどな」
二人は私の手を掴み立たせると「俺達がいるから」と言ってくれた