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いざ!出陣! ~刀剣乱舞~

第22章 いざ!出陣!【22】




薬研「大将、眺めはどうだ?」


『うん!最高だよ!ってそうじゃなくて!降りるー!もーいーかーい!』


天使「まーだだよー!」


『おぅ…天使達に言われたら待つしかないじゃんか…』


一応屋根から落ちないように縁から少し離れ座ると膝を抱え皆の様子を見ていた


『うぅ~皆の所に行きたい……あれ?こんすけが居ない?どこ行ったんだろ?こんすけ~』


こん「はい!私はここにいます!」


こんすけは私の背後に現れ私の背中をポンポンと叩いた
それに驚き、ひゃあ!と叫び跳び跳ねるように立ち上がるとぐらりと体が傾いた
そのままトトト…と屋根の傾斜に逆らえず下っていく
屋根の縁で止まれるはずもなく屋根から体を投げ出した
チラリと見た地面には誰も居なかった、それにはホッとしたが叩きつけられる衝撃に備え体に力を入れ目をギュッと瞑った


ドサッ


『うっ!…あ…あれ?』


薄く目を開けると、大きくため息をつく宗三さんが私を横抱きにしていた


『あ…宗三さん』


宗三「全く貴女は何をしているのですか?」


宗三さんは屋根から落ちる私に気付き咄嗟に助けてくれたのだった


『あの…ごめ…なさ………っ!』


宗三さんが助けてくれたとわかり安心したのか涙がポロポロとこぼれてきた、怖かったー!と叫びたかったが助けてくれたのが宗三さんだったからそれはぐっと我慢した、そんな事したら、うるさいですね、って怒られるから


『………っ………ぅっ……』


宗三「何を我慢しているんですか?声を圧し殺して泣くなんて貴女らしくないですね?怖かったならそう言えば良いでしょう?」


『そんなの…叫んだら…宗三さんに怒られる…』


宗三「何を言ってるんですか?そんなの今更でしょう?貴女らしく泣き叫んだ方が良いですよ?」


宗三さんは、どうぞ、と言うと私の顔を自分の胸に押し当てた


『あ…ふぇ…ぅわあーん!怖かったー!』


私は宗三さんの服を握り泣き叫んだ、その瞬間気持ちがスッキリした
私の声を聞き付けて皆が集まって来た


薬研「大将!?どうした!?」


長谷部「宗三貴様!」


『違ーう!宗三さん何も悪くない!』


涙でグシャグシャの不細工な顔で長谷部さんを睨んだ


長谷部「あ…主」


歌仙「酷い顔だね」


歌仙さんは手拭いで私の顔を拭いてくれた


『ありがとう』
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