第21章 いざ!出陣!【21】
篭手切「歌仙さん、燭台切さん主様を連れて来ました!」
歌仙「いらっしゃい、主」
燭台切「主と同伴出勤なんて篭手切君もなかなかやるねぇ?」
『ぇえ!?ここどこ!?』
勿論庭ではあるが…バーカウンターが設置されていた
そしてそこには、カウンターに向かって大典太さんとソハヤさんがイスに座っていた
『おぅ…大典太さんとソハヤさんバーで飲む姿が似合いすぎるよ…私も仲間にいーれーてー!』
すると二人が振り返った
大典太「あんたか」
ソハヤ「来たな?じゃじゃ馬娘」
『なんだと!?まぁいいや。私、二人の間に座りたい!大典太さんイスいっこそっちに座って?』
大典太「俺が移動するのか?」
『うん!早く!早く!』
私は大典太さんをグイグイ押すと席をあけてもらいそこへ座った
大典太「俺は、これから先あんたにこうやって振り回されて行くんだろうな」
『なんで!?そんな事ないよ~』
ソハヤ「じゃじゃ馬、俺はいつでも付き合ってやるよ」
『おっ!?言ったね?次はソハヤさんに飛び降りよう!』
ソハヤ「これはどこから飛んで来るかわからないから常に気が抜けないな?」
『うん!よろしくね!』
篭手切「主様、おしぼりをお持ちしました」
江君はカウンターの向かいからホカホカのおしぼりを広げ渡してきた
『さすが江君だ!ありがとう!』
私はおしぼりを受け取ると……
そのまま自分の顔をわしゃわしゃと拭いた
『ふぅ~気持ちいい』
ソハヤ「じゃじゃ馬の次はオヤジか!?」
大典太「はははっ!見てて飽きないな」
『なんで!?良いじゃん!気持ちいいんだもん!おしぼりって顔拭きたくなるでしょ!?」
おしぼりをペシッとカウンターに叩きつけるように置くと、両手を前に伸ばしカウンターに突っ伏した
すると誰かの手が指を絡めて握ってきた
『ん?あっ、光忠』
指を絡めてきたのは光忠だった
燭台切「随分疲れてるみたいだけど大丈夫かい?元気になるクスリをあげようかな?」
『元気になるクスリ?』
なんだろうと見ていると、光忠は指を絡めている手を持上げると私の指先にチュッとキスをした
『っ!?ぉあーー!』
驚いた私は握られている手を引っこ抜くと勢い余ってイスごと後ろへ倒れて行った