第21章 いざ!出陣!【21】
『ねぇ、それ救急箱だよね?』
薬研「あぁ、そうだ。大将の手入れ道具だからな」
『うん!もう痛くないよ!治ったみたい!皆の所に戻ろう!』
そして私は起き上がろうとしたが私の肩を信濃君が押さえ付け股で頭を挟んで固定した
頭はミシッと音をたてた
『信濃君!頭ミシッって言った!割らないでね!?』
信濃「大将がおとなしくしてたらね?」
『はい……………』
ところが薬研君が私の脇に座り救急箱から消毒液やら綿などを取り出しているのが見えて怖くなった
『うぁ…やっぱりヤダー!』
足をバタつかせ信濃君から逃げようと試みたが、その足も厚と後藤君に取り押さえられた
薬研「大将すぐにおわらせるからおとなしくしててくれよ?」
手入れと言う名の手当てが始まった
『い゛っ───────!!!!!』
手当てが終わり薬研君に手を引かれ起きあがり、膝を見るとガーゼが貼ってあった
『はぁ~痛かった…けど皆ありがとね?』
後藤「大将思ったより暴れなかったな?」
『想像以上に痛くて動けなかった…』
厚「大将以外と痛みに強いのかもな!」
『厚!?話聞いてた!?痛すぎて動けなかったって言ったじゃん!?』
信濃「大将、大丈夫?歩ける?」
『信濃君の懐に入らせてくれて頭撫でてくれたら歩ける!』
信濃「え?俺の懐?たまにはそれも良いね!」
『やったー!わーい!』
正座をして手を広げた信濃君の懐に飛び込んだら膝を畳にぶつけた
『んがぁーー!』
私は飛び起き信濃君から離れるとガーゼの上からフーフーした
『あぅ…痛かった…』
信濃「大将?大丈夫?」
『うん、とりあえず戻ろっか?』
私は立上がり、うーんと伸びをしてみると手当てされた膝が少しジンジンしていたけど歩けるし大丈夫だと思い部屋を出ようとした
信濃「大将!」
呼ばれて振り返ると信濃君は私を抱き上げた
『信濃君!?どうしたの!?私、歩けるよ!?』
信濃「うん!でもまだ膝、痛そうだし俺が運んであげる!」
『ゎあ✨ありがとう!』
そうして私は信濃君の首に抱き付いて皆がいるバーベキュー会場へ戻った