第21章 いざ!出陣!【21】
三人は離れようとせず更に強くしがみついた
ところがそんな三人を3つの影が拐って行った
私は一人で転んだ
『ぅあっ!痛い………はっ!今るん!?小夜ちゃん!?蛍君!?』
急いで起き上がり三人を探すけど見当たらない
『ヤバい!どーしよう!転んだ拍子に三人ともどっか転がって行っちゃった!?どーしよう!どーしよう!?』
すると後から大きなため息が三人分聞こえてきた
岩・宗・明「はぁ~…」
『えっ?……………っ!?』
振り返るとそこには岩融さんには今るん、宗三さんには小夜ちゃん、明石さんには蛍君が抱っこされていた
『ぁああああぁぁ……三人とも無事だったんだね…良かったぁ~』
宗三『主…」
『はいぃぃぃぃ!』
宗三「お小夜が怪我する所でしたよ?」
『ごめんなさい…』
明石「主はん、自分も大丈夫ですか?って聞いたはずですけど?」
『ぅあぃ…ごめんなさい』
岩融「久しぶりに本気で走ったぞ!がはははは!」
『……走らせてごめんなさい!』
六人に向かって土下座した
それを見ていた抱っこされていた三人が暴れ出し腕から抜け出すと私に駆け寄った
今剣「主様ー!起きてくださいよー?」
蛍丸「主!早くいこ?」
小夜「主、抱っこして」
『さささ小夜ちゃん!?それは怒られるし…危ないから…ね?』
私は三人に手を引かれ立ち上がると、小夜ちゃんがまた私に向かって手を広げた
『っ!…小夜ちゃんごめんね…』
小夜ちゃんを抱っこしたい衝動を全力で抑え込み優しく頭を撫でてあげた
宗三「はぁ~貴女って人は…お小夜のお願いは聞いてあげてください」
『えっ?でもっ!』
宗三さんは近寄ってくると小夜ちゃんを抱き上げ私に抱っこさせた
今剣「小夜だけズルいです!ぼくもー!」
蛍丸「俺も!」
今るんは肩によじ登り、蛍君は背中にしがみついてきた
『今るん!?蛍君!?ああぁ…岩融さん…明石さん…』
岩融「今剣がそれでよければ良い!」
明石「蛍が楽しそうですから、えぇですわ」
三人を見ると優しく笑っていた
宗三「お小夜、今剣、蛍丸、確り主に掴まっていてくださいね?私は主が転ばない様に手を引いて行きますから」
今・小・蛍「はーい!」
そうして私達は小豆さんの元へ向かった